シノワズリーモダン・優美なデザインの世界vol.2～日傘を彩る刺繍～ ｜ シノワズリーモダン京都

日傘として万全の機能を備えながら、ファッションアイテムとしての優雅さもとことん追求したいという思いから、さまざまなデザインをお届けして参りました。
中でも「刺繍」という技術による表現は、ハードルが高く、大変手間がかかるのですが、糸を重ねて表現される花や鳥の美しさは立体的で動きがあり、心ときめくものがあります。
高機能な日傘は通常以上に制作時間がかかるのですが、デザイン性を高めることも諦めることができませんでした。

刺繍によるデザインの制作は、さまざまな課題があります。
まず、日傘の形状に合わせて流れるように展開させること。そして、傘生地との相性の良い色を選ぶこと。何よりデザインを刺繍として生地上に甦らせること。

試行錯誤を繰り返しながらようやく生み出した作品は「蓮花」でした。
オーナーの祖父である日本画家のスケッチブックから見つけた可憐な蓮花のデッサンをデザイン化したものです。
まさに「創造」のシンボルともいわれる、可憐な蓮の花に彩られた日傘。
シノワズリーモダンの刺繍日傘第一号となりました。

その後、毎年様々なデザインをご紹介して参りましたが、やがて「アート日傘」というシリーズとして認知いただいております。

刺繍日傘第一号となった「蓮花」は、清廉潔白にして、あらゆる吉事のシンボルとされてきた花であり、まさに吉祥柄です。 その後も、吉祥柄をデザイン化した日傘をお届けしておりますが、これまで母の日ギフトをはじめとして、「お誕生日」「傘寿」「各種お祝い返し」などのご贈答用としても多くの方にお選びいただいているシノワズリーモダンの日傘。
縁起のよいデザインををあしらった傘で、贈る方への思いを表現したいと多くのお声を頂戴しております。

シノワズリーモダンの刺繍柄の中でも最も高い人気を誇る柄です。
美しく咲き誇り、のびやかに枝を伸ばす花々に、「幸運を運んでくれるというハミングバード＝ハチドリ」を組み合わせました。

のびやかに舞うハチドリの色鮮やかな色合いが目を引く刺繍。多くの方の「鳥好き」を実感させてくれる柄でもあります。

傘生地に加え、傘の種類によっても花の色、ハチドリの色を変更して、それぞれの違った趣を楽しんでいただけるシリーズになっています。

梅、竹、蘭、菊の伝統的な吉祥柄「四君子」を日傘の上に優雅に表現しました。
花弁が5枚あることから五福（長寿、富裕、康寧、修好徳、考終命）の象徴と言われる「梅」。
大地からまっすぐ生長する姿から永久などの象徴と言われる「竹」。瑞花と称される「蘭」。
長寿を表す「菊」の組み合わせ。
おめでたい和装の柄としても好まれる「四君子」柄です。

その中に、シノワズリーモダンの鳥の中でも高い人気を誇る愛らしい「メジロ」の姿に
思わず微笑んでしまうような図柄となっています。

「思うがまま」にという意味をもつ、吉祥柄「如意」をデフォルメした柄です。
吉田氏のスケッチの中の、仏様の胸元を彩るネックレスの柄の一部から着想しました。
また傘裾にも同じ「如意」柄を並べて、オリジナルなスカラ刺繍にしています。
鞠のようにも見える繊細かつ色鮮やかな図柄が幅広い方に支持されています。

蓮花の美称にも使われる「芙蓉」。大きな五弁花を開いているさまは「優雅」の極み。
古来から美しい女性の例えとして使われてきました。
夏になると吉田氏は「庭に咲く芙蓉」を好んでスケッチしていました。そのスケッチをベースに美しい芙蓉の姿をデザインしました。
芙蓉の周りには、吉田氏がこよなく愛した「雀」の飛翔する姿がなんとも言えず愛らしい。

「芙蓉」と「雀」が優雅に連なるそのデザインは、優雅の極みともいえる刺繍デザインです。

百合も吉田氏のスケッチの中でも多く残されているモチーフ。
百合の代表的な花言葉には、「純潔」「威厳」「無垢」といったものがあり、多くの方に愛されている高貴で華やかなイメージの花の代表格。
その百合にこれも吉祥柄の代表「蝶」をポイントに使い、美しい図柄に仕上げました。